「最近ランニングを始めたら、足首が痛くなってきた」
「休めば治るけど、また走ると痛い」

初心者ランナーの方から、よく聞く悩みです。

多くの人はこう考えます。

足首が痛いんだから、原因は足首でしょ?

もちろん、足首そのものに原因がある場合もあります。
でも実は――

痛みが出ている場所=本当の原因とは限らないのが、ランニングの難しいところなんです。

今日は、

✔ なぜ足首が痛くなるのか
✔ なぜ股関節が関係するのか
✔ どうすれば予防できるのか

を、できるだけ分かりやすく解説します。

ランニングは「チームプレー」

ランニングは、足首だけで動いているわけではありません。

体はこんな順番で連動しています。

股関節 → 膝 → 足首 → 足の裏

これは「運動連鎖(うんどうれんさ)」と呼ばれています。

イメージしてみてください。

ドミノ倒しのように、
一つがうまく動かないと、次に影響が出ますよね。

それと同じで、
股関節がうまく動かないと、足首ががんばることになるのです。

走るとき、股関節は何をしている?

走るとき、足が後ろに伸びる瞬間がありますよね。

あのときに使われているのが「股関節の伸展(しんてん)」です。

つまり、

脚を後ろに引く動き

です。

この動きがスムーズにできると、

✔ 体が前に自然に進む
✔ 足首に無理な力がかからない
✔ ふくらはぎも必要以上にがんばらなくていい

という状態になります。

でも、股関節が硬いとどうなる?

もし股関節が硬くて、脚が後ろに十分に伸びなかったらどうなるでしょう?

体は前に進まなければいけません。

そこで代わりに働くのが――

足首やふくらはぎです。

本来なら股関節がやるべき仕事を、足首がカバーしようとします。

これが何キロも続いたらどうなるでしょう?

だんだん疲れてきますよね。

そして、

✔ 足首の前が痛い
✔ 足首の後ろが張る
✔ ふくらはぎがパンパン

といった症状が出やすくなります。

実際、研究ではどう言われているの?

ランナーのケガをまとめた研究があります。

それが、
Matthew T. Newmanらによる、ランナーの下腿(すね)の痛みに関するレビュー研究です。

この研究では、いわゆる「シンスプリント(内側脛骨ストレス症候群)」のリスク因子がまとめられました。

そこで分かったことは、

✔ 足だけの問題ではない
✔ 可動域(体の柔らかさ)も関係する
✔ 体全体のバランスが影響している

ということ。

つまり、
「痛い場所だけが悪い」とは限らない

というのが今の研究の考え方です。

もうひとつ大事なこと:走り方の効率

走るときの“効率”も関係します。

専門的には「ランニングエコノミー」と呼ばれます。

これは簡単に言うと、

少ない力でどれだけラクに走れるか

ということです。

股関節がうまく伸びないと、

✔ 体がスムーズに前に進まない
✔ 余計な力を使う
✔ 足首ががんばりすぎる

という状態になります。

これが長時間続くと、
足首に負担が集中して痛みにつながる可能性があります。

じゃあ、どうすればいいの?

ここが一番大事ですよね。

初心者ランナーの方におすすめなのは、次の3つです。

① 股関節を動かす準備をする

走る前は、いきなり走り出さないこと。

おすすめは動きながら行うストレッチ(動的ストレッチ)です。

たとえば:

✔ 足を前後にゆらす
✔ 大きく脚を後ろに引く動き
✔ 軽いランジ動作

これだけでも股関節が動きやすくなります。

② ふくらはぎと足首もチェック

壁に向かって立ち、
かかとをつけたまま膝を壁に近づけてみましょう。

これが硬いと、足首の動きが制限されている可能性があります。

股関節だけでなく、足首の動きも大切です。

③ 走った後はゆっくり伸ばす

走り終わったら、

✔ 股関節前(ももの前)
✔ ふくらはぎ
✔ 足の裏

をゆっくり伸ばしましょう。

走る前は“動かす”、
走った後は“伸ばす”。

これが基本です。

でも覚えておいてほしいこと

「足首が痛い=股関節が原因」とは言い切れません。

痛みは、

✔ 走る距離
✔ スピード
✔ シューズ
✔ 体重
✔ 休養
✔ 筋力

など、たくさんの要素が関係します。

ただ一つ言えるのは、

足首だけを見るより、股関節まで見たほうが再発は防ぎやすい

ということです。

まとめ

もしあなたが、

「足首の痛みがなかなか治らない」
「毎回同じ場所が痛くなる」

と感じているなら、

一度、股関節の動きをチェックしてみてください。

体はすべてつながっています。

足首ががんばりすぎているだけかもしれません。

あなたの足首の痛み、
本当に足首だけの問題でしょうか?

ぜひ、考えてみてください!